第七章 ☔俺のポケモンgo☔

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俺は真姫乃(まきの)優矢(ゆうや)
天才の中の天才だ。

俺はゲームの天才でもあるが、スマホのゲームはあまりやらない

なぜかというと、世界規模で行われるゲームの大会でスマホゲームなんて存在しないからだ。不毛でしかない

しかし、少し前にスマホゲームとはいえ、世界が震撼するほどのアプリが開発された


ポケモンgo

社会現象にもなった、今では熱が少しずつ収まりつつあるが今だ交通規制も起こっている

俺は最初、こんなものをやるつもりなんてさらさらなかったんだ

しかし、俺の憧れのAV女優がこのアプリに夢中になっているのを知ってしまう

すると、
「しょうこさんを守ってあげられるプレイヤーは、お前だけだろ」

天からは神が囁き、
空の雲は神々しかった

「そうだ。俺が命を張ってプレーして、いざとなったらしょうこさんに、アカウントをあげる覚悟もできている」


しょうこさんに、歩きスマホなんて危険なことをしてほしくないから、俺が命を張る

迷いなんてなかった

脳より先に腕が動きダウンロードを開始していた

最初の方は、学内や堀原を適当に歩いていた
しかし、それではあまり効率が良くないことを分かってしまう

周りの人間が俺のポケモンよりレアであったり、強いポケモンを所持してるとこを見るたび自分を非難した

「そんな甘いプレーをしてて才気さんが喜ぶのか」

速効で課金をした

このゲームで必要な課金アイテムは、しあわせたまご、孵化装置

それに全てを費やし、モジュールについては他人が設置したのにハイエナをした

才気さんがピカチュウが欲しいといえば初日で捕まえてきた

ミニリュウを捕まえて喜ぶしょうこさんにどこか俺は安心した

そして、ギャラドスだろうが、ラプラスだろうが、カイリューだろうがしょうこさんが笑顔でいてくれるなら何でも手に入れようとした

その頃の俺は、ほぼ毎日千波湖に行っていた。

バイトがない日は、16時~深夜1時くらいまで千波湖を徘徊した

バイトの日は、17-23を終え、そこから千波湖に向かい深夜0時~朝8時まで歩いた

俺の原動力は、ポケモンじゃなくてしょうこさんの幸せだったはずだ

じゃなかったら、ポケモンをそんなに愛していない俺はこんなに歩かない

深夜から朝にかけてコンタクトをしたまま、直射日光を目に当たりすぎて、目がやけどして重症を負ったが別に構わなかった

帰って目を休めて、寝て、また千波湖

毎日10キロ以上歩っていた

俺がカイリューラプラスを持っておくことで、しょうこさんにいつでもアカウントを譲れるし、

俺の手中にたくさんのデータを納めておけば、しょうこさんが歩きスマホで事故に会う可能性が少しでも下がるんだぞ

図鑑としては埋まっていく

だが俺にとっては、しょうこさんがいつも通り笑顔であってほしいだけで

ポケモンgoなんてどうでもよかった




そんな日々を繰り返しているうちに、

トレーナーLv32

歩いた距離340キロ

孵化した卵620個

図鑑135種

捕まえた数5200

CP3000越え3体

データとしてはどうでもいい

ただポケモンgoのブーム期間、しょうこさんを無事見守った

そしてこのアカウントはあげる前提だし、今まで通り元気でいてくれる才気さんがいる

それで十分だった




それが俺のポケモンgo